コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

水彩画の技、冴える

浅井忠 《雲》

1903-07(明治36-40)
紙、水彩
28.5×44.3cm

油彩ばかりではなく、水彩画家としても珠玉の名品を残した浅井忠。この作品は、その浅井が最晩年に到達した技量を余すところなく伝えている。移りゆく光と影、微妙に響きあう色彩。淡く切ない瞬時の美を、水彩ならではの瑞々しい感性で描く。

浅井忠(1856〜1907) 日本近代洋画の草分けの一人。フォンタネージに教えを受け、留学後、京都を中心に活躍。後進の育成にも努めた。

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