コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

個性おどる作品たち

コレクションの中のコレクション

小杉文庫

江戸後期〜明治期の国学者、小杉榲邨の収集品で、重要文化財をふくむ古代・中世の書、本居宣長、賀茂真淵ら江戸時代の国学者の書などからなる。森町の藤江家に伝来し、開館前の1980年、同家から譲り受けた。当館最初の蔵品で全347件(購入6件、寄贈341件)。

優雅!さらさらよどみない平安の仮名文字

《古今和歌集巻第一断簡(亀山切)》

豪華な料紙に映える力強い鎌倉時代の書

《後嵯峨上皇幸西園寺詠翫花和歌》〈重要文化財〉


山下一郎コレクション

明治年間、東京・日暮里で表具師を営んでいた山下兼吉(1888〜1943、洋画家・山下新太郎の弟)が収集した絵画等110件から構成される。椿椿山の作品が多数含まれている。昭和62年度、ご子息・山下一郎氏より一括寄贈を受けた。

近代歴史画のさきがけ

菊池容斎 《蒙古襲来之図》

透明感ある軽やかな色彩、清らかな描写

椿椿山 《花卉図》


鈴木万平・光コレクション

梅原龍三郎・香月泰男などの洋画、小野竹喬・東山魁夷などの日本画、駒井哲郎・長谷川潔などの版画等、小品ながら味わい深い優品に加え、古備前や古信楽の壷などの工芸作品が含まれた幅広いコレクション。鈴木万平氏と光ご夫妻が長年にわたり築いてこられたもので、昭和58年度、光夫人より寄贈を受けた。

薄を透かして見る逆光の富士

東山魁夷 《秋富士》

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