コレクション風景の交響楽(シンフォニー)

心にひびく富士山水墨画の傑作

谷文晁 《富士山図屏風》

1835(天保6)
紙本墨画群青引、六曲一隻屏風
163.1×363.2cm
文献:66

文晁が晩年に到達した心象風景で、富士山とその周辺の景が混沌と描きだされる。富士山の形は秀麗で美しく、勢いある筆の線と柔らかな墨の面、さらに稜線につけられた一条の群青の効果があいまって、江戸風の洒脱な趣きを醸し出している。

谷文晁(1763〜1840) 江戸南画(文人画)の中心的画人。中国画ほか西洋画なども貪欲に取り入れ、山水風景画に多彩な画才を発揮。

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