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「狩野派の世界2003」展を終えて
 4月12日から始まった「狩野派の世界2003」展が5月18日で終わった。鑑賞された人達からは「なかなか見ごたえのある展覧会であった。」などと感想を頂き、押し並べて好評であった。

 期間中の入場者数も、目標の1万3千人をやや上回ることができた。欲を言えば、鑑賞者の評判が良かっただけに、もう少し多くの人に鑑賞して頂きたかった。入場者を年齢層で見ると、やはり高齢者層が多く若年層は少なかった。中でも小中高校生は、入場者全体に対する割合も5.6%と、他の展覧会に比べても低かった。国際化が進展し海外の文化に触れる機会が増える中、私達は自国の文化をより一層理解することが求められている。狩野派の作品は、我が国の貴重な文化遺産である。特に、これからの国際化時代を生きて行く小中高校生にとって、この展覧会は日本の文化に触れられる良い機会であると思っていたが、そうしたピーアールが不十分であったと感じている。美術館は、美術作品を通して日本の文化をはじめ様々な文化に触れることのできる場であるので、今後、小中高校生に対し美術館に来て頂くよう働き掛けていかなければならないと思っている。

 ところで、この展覧会は、当館の自主企画で展示作品56件のうち24件が当館の収蔵品となっていて、事業費も比較的低く抑えられたものとなった。地方財政事情が厳しく、特別展の事業費も多くは望めない状況では、収蔵品を活用して出来るだけ事業費を抑えながらも、多くの人に鑑賞して頂けるような魅力ある展覧会の企画に知恵を絞っていくことも求められると考えている。
(副館長 服部亨亘)

ドアスペーサー設置
 皆様ご存知の通り、美術館の周辺は緑したたる気持ちのよい環境です。ですがこれは、虫にとって、心地の良い環境でもあるのです。中には作品を食べてしまう、美術品にとって危険な虫もいます。こういった輩には、なるべく入館を遠慮してもらいたいものです。そこで、エントランスなどの扉にある隙間を、ドアスペーサーというもので埋めてみました。
 今後も美術品への安全対策を練って、少しでも良い環境を作っていきたいと思います。
(当館学芸員 新田建史)


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